アニメが好きでもなかなか会社の人には言いにくいって人、結構いるんじゃないですか?
いやね、たしかにわざわざ会社の人に理解してもらおうなんて思っていない! 俺は俺の道を突き進むんだ! って熱い志もわからんでもないよ?
でも、アニメ好きの同士ってわかるだけで心の距離をぐっと縮めることができるわけだし、心を解き放った二人はもはや友達以上の関係へと発展していくわけです。
んで、それとなく会社の同僚たちにアニメ好きにつながる話しの種を撒いていたんですよ。
自分がアニメオタクだと悟られないように、芽が出るか出ないかくらいにひっそりと。
こないだお昼休みに同僚と二人でご飯を食べていたんです。で、そこで気付いたのね。
あれ? この人、芽吹いてね? って。
ちなみに種撒き方法は、日常の会話のなかにそれとなくアニメの話しをぶっこんでいくんです。
例えば、
「あの人って人と話すのあんまり得意じゃないよね」
「そだねー、なんか自分の世界を持っているって感じ。 でも仕事できるしいいんじゃない? あ、流川だ、流川楓みたい!」
「え?」
こんな感じ。
え?って言われちゃってるけど、ぶっこみかたはだいたいこんな感じ。
誰でも知っている昔のアニメから攻めていくのね。
そのときの反応の良しあしで、こっち側の人間だ! って判別していくってわけ。
で今日は、同僚K君と話していたんだけど、コロコロコミックスの話しに持って行ったの。
ハイパーヨーヨーとミニ四駆あたりから少しずつね。
するとK君はなかなかの好反応を見せるわけですよ。
ん? もうちょっと攻めても大丈夫か?
「子供の頃っていろんなアニメやっていたよねー。キャプテン翼とかドラゴンボールとか・・・るろ剣とか!」
「あーめっちゃ見たわー、面白かったよねー」
まぁこのへんは今の子たちでも結構知っている超有名アニメの数々。
問題はこの次の切り口だけど、ここで焦っちゃトーシロなわけで。
「今だったらやっぱワンピースとかだよねー、あとなんだろなー最近のアニメって・・・なんか知ってる?」
だいぶ白々しい感じになっていきます。
自分で言うのではなく、相手に言わせにいくスタイルです。
すると、「いや今のアニメも面白いのあるよ。ちょっと前だったらリゼロとかヒロアカとか・・・」
(・・・・・・ん?)
「ほ、他には? 他には!?」
興奮を抑えながらも、やや鼻息を荒くして聞いてみます。
「呪術廻戦とかSOAとかも見たよ」
間違いない。K君は僕の友達になれる! あなたは僕の、最高の友達だったんだね!
K君の心を解放しているにも関わらず、こちらがそれに答えずにいられるだろうか。いや、いられない!
「まどマギとか最高だよね! マギレコも!」
「え? それは見てないわ」
「えっ!?」
一瞬で崩れ去りました。この短時間で積み上げた友情は音を立てて。
なんなら勢いよくまどマギ10(展)に行ったエピソートまで話そうかと思ったくらい。よくそこまで突っ走らなかったと自分を褒めたい。
でも種撒きの収穫はあったかな。そう思いながら僅かに止まった時間を無理やり自分で動かして、「そ、そうか。でも、面白いから見た方がいいよ!」
精一杯の助言をし、僕はその場から去ったのでした。
なんかねーもう、まどマギ好きとか一目でわかるなにかがあればいいのにね!
デスクの上にソウルジェムが置いてあるとかさ!